相続不動産の売却、先送りすると本当に損なのか?
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相続不動産の売却、先送りすると本当に損なのか?

相続不動産のご相談で、よく聞く言葉があります。
「今は忙しいので、落ち着いたら考えます」
「急いで売る必要はないですよね?」
結論からお伝えすると、必ずしも“今すぐ売るべき”とは限りません。
ただし、何も判断しないまま先送りすることは、結果的に損につながるケースが非常に多いのも事実です。
この記事では、相続不動産の売却を先送りした場合に起こりやすい現実と、
失敗しないタイミングの考え方を整理します。
「今はまだいい」と思ってしまう理由

売却を先送りしてしまう背景には、共通した理由があります。
【忙しさ・感情・情報不足】
・相続手続きで手一杯・気持ちの整理がついていない・何から手をつけていいか分からない
これらが重なると、「決めない」という選択を無意識にしてしまいます。
しかし不動産は、決めなくても時間だけは進みます。
時間が経つほど不利になる理由
【建物価値は、待ってくれない】
建物の価値は、基本的に年数とともに下がります。
・老朽化
・設備の陳腐化
・修繕が必要になる可能性
「もう少し様子を見よう」と思っている間に、売却条件が悪化してしまうことは珍しくありません。
【相続人の状況の変化】
今は問題なく話せていても、数年後には状況が変わることがあります。
・結婚・離婚
・転居
・仕事や収入の変化
相続人が増えたり、考え方が変わったりすると、話し合いが難しくなるケースも出てきます。
【市場環境はコントロールできない】
不動産市場は、
金利・景気・需要など、さまざまな要因で変動します。
将来の市場がどうなるかは、誰にも正確には分かりません。
だからこそ、「いつでも売れる」と思い込むこと自体がリスクになります。
売却タイミングの正しい考え方
【価格よりも優先すべきポイント】
売却のタイミングで最も大切なのは、「一番高く売れる時期」を当てることではありません。
・家族全員が納得できるか
・管理や負担が限界に近づいていないか
・判断できる体制が整っているか
これらが揃っているかどうかが、実は価格以上に重要です。
【早すぎる売却が問題になるケース】
一方で、焦って売却してしまうことが問題になるケースもあります。
・家族の合意が取れていない
・感情整理ができていない
・他の選択肢を検討していない
この状態で売却すると、「本当にこれで良かったのか」という後悔が残りやすくなります。
タイミング判断で失敗しないために

重要なのは、売るかどうかを決める前に、判断できる状態をつくることです。
・今売った場合の価格
・保有し続けた場合のコスト
・数年後に想定されるリスク
これらを整理した上で、「今は売らない」という判断をするのは、先送りではなく戦略的な選択です。
まとめ:先送りが問題なのではない
問題なのは、何も整理しないまま時間が過ぎていくことです。
相続不動産の売却タイミングに、唯一の正解はありません。
ただし、判断材料が揃っていない状態での先送りは、後悔につながる可能性が高くなります。
TMG不動産販売『継ぎのいえ』では、売却を急がせることはありません。
まずは「今、何を決める必要があって、何を決めなくていいのか」
を整理するところからお手伝いしています。
売るかどうかは、まだ決まっていなくて構いません。
後悔しないための準備を、今から始めてみませんか◎◎